脳と行動の発達 2
脳の一定部位はその部に特有の働きを分担して持っているので、その部位だけが犯されると、該当する働きに限って欠落することはあります。
側頭脳の障害による失語症の発生などその例です。
しかし脳には他方で連絡統合する能力も備わっています。
すなわち脳の作用の全体性です。
生理学的にみるなら脳の皮質よりももっと奥のところ髄質の部分に当たる連合領域です。
脳の材質の破壊によって脳の一部の作用が欠落するという側面とともに、この全体的な補修力が働いて欠落した能力を補うものであるという事実を考えるなら・・・
脳があんがい自己修復能力も持っていることがわかります。
脳障害という言葉も広く用いられながら、とかく誤解されやすい表現です。
おとなの場合は別として子どもではいろいろの面でこの自己修復能力が働きます。
脳障害では脳組織が損傷される、脳組織の活動性は再生されないから欠陥がそのまま残る・・・
・・・いうように固定的にとらえて脳障害を理解すると、この言葉のイメージは常に後向きで、消極的にとらえられがちです。