脳と行動の発達 4
ひとりひとりの行動の独自性は出生後の環境によって形づくられるのではなくて、胎生期に形成され、さらに胎児の発達は人類としての数百万年の過去から受け継いだ遣産にもとついています。
・・・このように考えると大古から現代にいたる人類の行動発生の一貫性が理解できます。
またその発生過程には一定の規則性が備わっていることもわかります。
子どもは幼いから未熟で未完成な行動をすると言いますが、それは正しい見方ではありません。
たとえば10ヵ月児はときにはおとな以上に巧みに指先を使って小さな球をつまみあげます。
10ヵ月は15ヵ月の準備のときなのではなくて、10ヵ月なりの完成された行動を示す時期なのです。
幼いから未熟なのではなくて、幼いなりにその発達の時期を完全な形で経過しているのです。
・・・このような各々の時期の見事に完成された動作を劇的な形で描き出したものがゲゼルの「発達診断学」に記されています。
子どもの行動発達の姿の原点をたどることは障害の有無を問わずわたしたちの眼を豊かにする助けになります。
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